漢方薬と生薬の種類

漢方薬ダイレクト 中国漢方薬の基礎知識や漢方薬・生薬の種類を解説。

生薬別の副作用

漢方薬ダイレクトTOP  漢方薬の副作用  漢方薬別の副作用  生薬別の副作用

生薬別の副作用

       スポンサードリンク

       

具体的な生薬の効果と副作用には、次のようなものがあります。

甘草(カンゾウ)

 甘草(カンゾウ)
 効果:肝炎や肝機能改善、鎮静、鎮咳、抗潰瘍作用があります。
 副作用として、
  血圧上昇・むくみ・偽アルドステロン症・低カリウム症が
  現れることがあります。
  また、インターフェロンとの併用で間質性肺炎を起こす危険性がありますので、
  注意してください。

麻黄(マオウ)

 麻黄(マオウ)
 効果:喘息や咳の改善、解熱、発汗、関節の痛みをとる作用や利尿作用があります。
 副作用として、
  心臓がドキドキする・動悸・血圧上昇・興奮、などの
  心血管症状(動悸・不眠・神経症状)が現れることがあります。
  エフェドリンが含まれているので、心臓に病気のある人、不整脈や狭心症、
  心筋梗塞、などの心臓疾患のある方は要注意です。

  麻黄(マオウ)のエフェドリンは胎盤を通過すると考えられているので、
  胎児心拍は増加する可能性が示唆される。

黄芩(オウゴン)

 黄芩(オウゴン)
 効果:抗菌作用、解熱、利尿、抗アレルギー、解毒作用、
    肝機能の活性化作用があります。
 副作用として、
  空咳・発熱・労作時の息切れ、などの間質性肺炎の症状が現れることがあります。

附子(ブシ)

 附子(ブシ)
 効果:身体を温め(温熱作用)、痛みをとる(鎮痛作用)作用があります。
    附子(ブシ)は、猛毒、トリカブトの根を弱毒化して用います。
 副作用として、
  動悸・のぼせ・舌や口周囲のしびれ・悪心・嘔気・嘔吐・呼吸困難、など
  の症状が出現することがあります。

桂皮(ケイヒ)

 桂皮(ケイヒ)
 効果:体内から対外への「代謝の流れをつける」。
    停滞しているものを動かし、発散させる作用をもちます。
 副作用として、
  薬疹(発疹・掻痒):発疹・皮膚発赤・掻痒・発熱、など
  の症状が現れることがあります。

当帰(トウキ)

 当帰(トウキ)
 効果:婦人病の主薬であり、婦人産後の要薬でもある。
    鎮静、鎮痛、強壮薬として妊婦のむくみ、腹痛、月経痛、など、
    鎮静通経の効き目があります。
 副作用として、
  薬疹(発疹・掻痒):発疹・皮膚発赤・掻痒・発熱、など
  の症状が現れることがあります。

人参(ニンジン)

 人参(ニンジン)
 効果:消化機能を助けたり、新陳代謝を促して体力を回復させる働きがあります。
 副作用として、
  動悸・湿疹・熱感などの症状があります。

大黄(ダイオウ)

 大黄(ダイオウ)
 効果:解熱、便通の回復、胃腸の炎症を治す作用があります。
    血に有効とされています。
    妊婦・妊娠の可能性のある人の使用は注意が必要です。
 副作用として、
  下痢・腹痛・食欲不振の症状が現れることがあります。

地黄(ジオウ)

 地黄(ジオウ)
 効果:身体の水分や血分を補う働きのある漢方薬です。
 副作用として、
  胃もたれ・胃痛・吐気・嘔吐・下痢・胸焼け・食欲不振、など、
  胃腸障害を招く事があります。
  胃腸の弱い人には向いていない漢方薬です。

茯苓(ブクリョウ)

 茯苓(ブクリョウ)
 効果:水分を取り消化を助ける働きのある生薬です。
    浮腫、健胃、不眠に効果があるとされています。
 副作用として、
  便秘を引き起こす場合があります。
  正常な便通の人には不適用です。

竜胆草(リュウタンソウ)

 竜胆草(リュウタンソウ)
 効果:頭部炎症、腫脹、健胃、熱を取り水分を排泄する働きがあります。
 副作用として、
  胃腸障害を引き起こすことがあります。
  冷え性の人には向いていない漢方薬です。

黄連(オウレン)

 黄連(オウレン)
 効果:解熱、健胃、消炎、止血作用がある漢方薬です。
 副作用として、
  食欲不振・下痢・便秘が見られる事があります。
  胃腸の弱い人には向いていない漢方薬です。

柴胡(サイコ)

 柴胡(サイコ)
 効果:解熱、鎮痛、下痢、倦怠感、消炎作用があります。
 副作用として、
  胃部不快感・便秘などがあります。

芒硝(ボウショウ)

 芒硝(ボウショウ)
 効果:緩下作用、利尿作用、血液凝固抑制作用があります。 
    また、子宮収縮作用もありますので、
 副作用として、
  流早産の危険性があり、妊娠中には服用しない方がよいです。
  過剰に服用すると、下痢、腹痛、浮腫などの症状が見られることがあります。

桃仁(トウニン)

 桃仁(トウニン)
 効果:浄血作用、鎮痛作用、抗炎症作用、血液凝固抑制作用がります。
    また、子宮収縮作用もありますので、
 副作用として、
  流早産の危険性があり、妊娠中には服用しない方がよいです。

牡丹皮(ボタンピ)

 牡丹皮(ボタンピ)
 効果:中枢抑制作用、免疫賦活作用、脂肪分解抑制作用があります。
    また、子宮収縮抑制作用もありますので、
 副作用として、
  流早産の危険性があり、妊娠中には服用しない方がよいです。

薏苡仁(ヨクイニン)

 薏苡仁(ヨクイニン)
 効果:関節痛、筋肉痛の治療薬で、手足の関節・筋肉の慢性的な腫(は)れや痛み、
    熱っぽさという症状のみられる、比較的体力のある人に用います。
 副作用として、
  不眠、発汗過多、頻脈、動悸(どうき)、食欲不振、胃部の不快感、など
  の症状をおこすことがあるので、著しく胃腸の弱っている人には、
  原則として使用しません。

生薬別の副作用の大枠

 麻黄マオウ)  を含む方剤 →  動悸(ドキドキ)、不眠
 大黄ダイオウ) を含む方剤 →  腹痛、下痢、耐性(効きが悪くなる)、かえって便秘
 芒硝ボウショウ)を含む方剤 →  腹痛、下痢、浮腫(むくみ)
 地黄?ジオウ?)  を含む方剤 →  吐き気、もたれ、食欲不振
 甘草?カンゾウ?) を含む方剤 →  浮腫(むくみ)、血圧上昇
 附子ブシ)   を含む方剤 →  吐き気、ほてり、しびれ、発汗、動悸
 柴胡?剤など          →  アレルギー症状(発疹、肝機能異常、肝障害、
                  間質性肺炎、膀胱炎など)

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional